2025年の大阪・関西万博。私にとって、これまで携わってきた広告やイベント企画とは一線を画す、まさに“未知の領域”でした。普段はリモートワーカーによるアウトソーシング業務などを行っておりますが、加盟しているSOHLA協同組合のミッションで写真のようなロボットを関西万博 大阪ヘルスケアパビリオン7/7-7/14まで1週間出展をすることになりました。はじめての徹夜作業で、頭が少しぼーっとしましたが、誰もいない広い万博会場で朝日がのぼって空が変わっていくのをみて感動しました。
■ SOHLA協同組合とは
SOHLAは、東大阪のものづくり企業や技術者や学校の教授などが集まり“世界に誇るニッチな技術”を発信している団体です。宇宙開発協同組合SOHLAは、東大阪の中小企業が連携して設立された団体で、2009年に小型人工衛星「まいど1号」の打ち上げに成功し、日本のものづくり技術の高さを世界に示しました。現在は、月面で跳躍移動するロボット「まいど2号」の開発を進めており、2025年の大阪・関西万博では、大阪ヘルスケアパビリオン「リボーンチャレンジ」に試作機を出展し、地域発の宇宙開発の可能性を広く発信しています。私はSOHLA(南大阪地域地場産業振興協同組合)の一員として出展。東大阪のものづくりの工場と連携し、月へ行くミッションをもったロボットを展示しました。
■ このロボットの特徴は
1. 月面跳躍移動機能
月面の重力は地球の約1/6であることを活かし、跳躍によって移動します。これにより、岩石やクレーターなどの障害物を効率的に回避しながら進むことが可能です。 写真のようにサッカーボールのような球体をしています。
2. 形状記憶合金(SMA)を用いた駆動機構
モーターやエンジンを使用せず、形状記憶合金の特性を利用した跳躍機構を搭載しています。これにより、構造が簡素化され、軽量かつ故障リスクの低減が図られています。
3. 自律的な行動設計
「まいど2号」は、跳躍とカメラ撮影を繰り返しながら月面を遠距離移動することを想定して設計されています。これにより、月面の様々な地形に対応し、効率的な探査が可能となります。
■ そして、未来を支えるのは「人」だった・・・
最も心に残ったのは、技術だけでなく、それを支える人々の熱意と温かさです。会場では、マニュアル以上の「おもてなし」や「臨機応変な笑顔」があふれており、どんなに最先端の技術でも、最後に人の心を動かすのは“人の力”であることを改めて実感しました。私も来場者の小学生や外国人に自分なりに一生懸命説明をしました。
みなさんがすごいですね・・・といって下さる度に、絶対まいど2号を月に行かせたいと強く思いました。2029年ごろには月に行く予定ですが、まだまだ難問はありそうです。
理系でなくても応援したいと思っていただける方、ご興味がある方はぜひご連絡をください!
著者:田上 睦深(株式会社オフィスエム)
掲載日:2025年07月25日