『古い写真』

先日、資料をさがしていたら変色した1枚の写真がでてきました。メモには「1978年
10月天安門広場にて」とあります。

　お客様の集合写真をとろうとしている私をお客様が写した一枚で、中心にいるのが若かりし頃のわたしです。可愛らしい？日本の女の子を見たくて集まったわけでなく、集まった人々のその視線の先は私のカメラに注がれています。後ろには人民英雄記念碑、そして人々の服装など時代を感じさせる一枚です。

　この写真を撮影してから、4０年以上がたちました。かつて私を人民服と自転車で迎えた友人たちは、スマートフォンを手に持ち、しゃれた洋服とアウディで私をむかえてくれます。

　長年、　中国とつきあって、この国の人たちのたくましさ、良い意味でのしたたかさを感じます。世界情勢や外資の導入など様々に要因はあるにせよ、世界に肩を並べる大国へと突き進んでこられたのは中国人のたくましさとしたたかさによるものであったことはまぎれもない事実かと思います。
　１９４９年の建国以来、中国は様々な困難にぶつかってきました。古くは大躍進政策による多くの飢餓者、文化大革命に唐山地震　ＳＡＲＳの発生や四川大地震など、ここには書ききれないほどの多くのことがありました。その都度、これを乗り越えてきたのも中国人です。

　今　中国では新型コロナウィルスの流行がとまりません。ウィルスという見えないものだけに鎮静化するには、まだ多くの知恵と時間がかかるでしょう。でも彼らであれば、乗り越えてくれると信じたいとおもいます。加油　中国！（がんばれ　ちゅうごく）

　かつてとちがい、中国と日本の往来が頻繁におこなわれ、日本でもその流行の兆しがでてきました。我々のような観光に携わる者への影響ははかりしれません。心配はきりがありませんが、いづれはきっと回復すると信じて、たくましく、したたかにその日を待とうと思う今日この頃です。
がんばれ　日本！