Voice いつ会えるのか
最後の海外渡航はいつだったのかと社のPCで渡航歴を叩くと2019年11月のある高校のグアム修学旅行添乗だった。う~ん、つい最近のような、ずいぶん昔のような。
ふと過去の渡航ツアー一覧にざっと目を通すと、ツアー名からいくつかの出来事を思い出す。まず、何かしらのトラブルが発生したツアー、手配トラブルやホームステイトラブル、理不尽なクレーム。その時は苦しんでも、今では懐かしい。
次に思い出すのは名勝でも食事でもなく人である。現地のガイドさんもぽつぽつ思い出す。
ドイツ、ハイデルベルクではヨーデルで集合をかけるオペラ歌手ガイドさん。LAでは、常に私に目くばせをするガイドさん。まだまだいたけど、、、
中高生の海外研修を主に扱う弊社では、プログラムの中で海外在住の方にお話しいただくこともある。その中でも常に生徒さんを惹きつける女性起業家の方を思い出す。
その方との出会いは25年前、日本の大学生のアメリカ旅行での引率者としての同行者であった。当時彼女は大学生のアドバイザーという立場。それから10年ほどは連絡をとることもなかったのだが、LAで起業されたと聞き、アメリカ出張の際に再開できた。そして、   是非日本の中高生に話をとお願いし、快諾いただき実現できる。都内高校のアメリカ修学旅行、約1時間半のお話。生徒は彼女に質問攻め、先生は感激で涙、私も大きなパワーをいただいた。
彼女は、日本の大学では英語に全く関係のない大学を卒業し、渡米。最初は引きこもりのような状態の中、大学寮で過ごす。しかし数年後、経営博士号を取得。でも、すごいのはその経歴だけではなく持ち前のエネルギッシュなパワー。お話の中で思い出す言葉が多数ある。苦労をしたからこその重みがある。「自分にとって一番UNCOMFRTABLEの状況が一番自分を伸ばすとき」また、「経営者は“Be Firm, Be Kind, Be Professional” つまりバランスが大事」私もそのような経営者になりたい。
コロナ禍、オンラインで話すことはできるが何故かオンラインでは話したくない。今年の年末には帰省を予定していたそうなのだが、この状況で諦めたと今朝メールが入る。オミクロンめ!今度春に帰国するとの事、会えることを願うばかりである。


著者:嶋田紀夫(株式会社 ATI)

掲載日:2021年12月08日