Voice コロナ禍で今考える旅行業界のこれから
コロナ禍で今考える旅行業界のこれから.

未曾有のコロナ禍は多くの産業界に打撃を与え、一変する社会を構成してきている.
その中で我々旅行業界に与えた影響は世界的に拡大する新型コロナ感染症は
100年に一度と言われる脅威的な感染症となった.
そこでこれからの我々旅行業界は如何に生き残るか、生き延びるかを考えなければならない.
そこで二つの面から私の考える生き残る策を記してみたい.
コロナ禍は企業体質を変える良きチャンスと捉え経営的な立場と今後の市場の変化を考えることが重要と思う.右肩上がりで伸びて来た旅行業界はコロナ禍の衝撃でビジネスが皆無になる状況化になっている.昨年(2019年)並みに戻るには3~4年のタームが必要と考える.その為には何が重要なのか.

一、経営的な立場になって考えて見ると.
1、 収入が途絶えた以上支出を抑えることは原則であり、その為には先ずは固定経費の削減をすること、そして雇用を如何に守り人材の放出を防ぐために経営者がなすべきことは何かを考える.復帰迄の雇用が無理と判断した場合は時間をかけず希望退職を募るか、副業を認め他で収入を得ることを勧める.など速やかな対応が重要.

二、市場に変化が生じ従来の考えでは商品造成にも影響を与える.
2. 現在の市場、すなわち消費者の動向の変化を注視する必要がある.今年の流行語にもなるであろう「3密」は旅行企画においては企画に変化を生じさせこれまでの団体旅行は小グループ化することにより参加者の安心を与え、そのため低価格商品の造成構造にも変化が生じる.一方団体旅行を避け個人旅行が進みOTAにみられるような個々のPCから素材を個人で手配し個人のリスクで旅する人が増加すると考える.

限られて枠での意見なので充分なことを記すことは難しいが、とにかく今はゼロベースに戻し企業のスリム化を図りつつ企業の特徴すなわち専門特化して行く企業になることが消費者からの信頼とその必要性を認められる旅行会社になると確信している.(消費者にとって企業イメージは重要になる)
これからは百貨店業界に見られる様に専門店の集約が生き残る策であり、我々旅行業界にも当てはまる産業構造と思われる.

著者:古木康太郎(株式会社グローバルユースビューロー)

掲載日:2020年12月07日