Voice 私の中の朝ドラ
  仕事柄、全国自治体の観光セミナーに出席する機会が多くあります。各セミナーではガイドブックには掲載されない観光素材や食事、交通アクセス等さまざまな情報が自治体担当者の熱い思いとともに伝わってくることから、積極的に参加するようにしています。首都圏ではあまり流通していない日本酒やワイン、新鮮な食材が披露されることも多く、セミナーが終わった頃には「是非行ってみたい」気持ちになります。そして、とりわけ各首長がアピールされるのはNHK朝ドラの舞台であります。執筆中の現在の放映は「おむすび」、舞台は福岡県糸島が初登場しています。一度は糸島を訪れたくなりますよね。

かくいう私も朝ドラは生活の一部になっていて、私の朝は朝ドラから始まります。かれこれ20年以上は観ているでしょうか。録画でも一緒ではないかと思われるかもしれませんが、朝の放送時間に観ないと気が済まないのです。出張に行っても、BS(7:30〜)か地上波(8:00〜)のどちらかを観るために朝食時間を調整します。念の為、録画はしていますが。北京とバンコクに駐在していた時もリアルタイムでしっかり観ていたものです。

皆さんなら朝ドラといえば何を思い出しますか?
歴代で最も観られた作品は「おしん」だと思いますが、私のベスト5は「ちゅらさん」、「梅ちゃん先生」、「あまちゃん」、「半分、青い。」、「虎に翼」です。

朝ドラの魅力を自分なりに考えてみました。
① 出社する前の淀んだ気持ちを晴れやかにしてくれる。時にモヤモヤもしますが。
② 15分と短いから、翌日の展開が気になって仕方ない。
③ なぜか主人公の周りで色んな事件が沢山起きるがまあいいと思える。
④ 若手俳優がまだ初々しい。堀北真希、能年玲奈、永野芽郁、広瀬すずも当時若く、松坂桃李、福士蒼汰、竹内涼真もここからブレイクした。
⑤ ロケ地の空気感に触れたいという感情が芽生える。
⑥ 全員が一生懸命に生きている。戦時中や戦後、食べることさえ必死な状況の中でも、周りへの感謝を忘れない人々の素晴らしさに感動する。

最近ではXで朝ドラ反省会が展開され、視聴者が「あーでもない、こーでもない」とコメントするのも面白い展開だと思います。人それぞれの楽しみ方があってもいいのではないでしょうか。航空会社としては朝ドラに感化されてロケ地巡りや土地土地の名物を食べに旅行をしていただきたいところです。

さて、今年は売れっ子女優の今田美桜さん主演の「あんぱん」が登場します。高知県濵田知事が「らんまん」に続き、今回もほくそ笑むお顔が目に浮かびます。どんな反響があるか楽しみに待ちたいと思います。
 

著者:柏木寿州(ANAあきんど株式会社)

掲載日:2025年01月08日