東京を離れての会員拡充委員会の持ち出し会議は、凡そ10年ぶりの開催だと思う。そのときは千葉県の館山市で開催したが、現在の委員会メンバーで参加したのは筆者を含めて2名だけ。 それほど、久しぶりということだ。 今回はメンバーも新たに、九州の玄関口である福岡、佐賀での開催となった。この地にゆかりの深い、正、副それぞれの委員長と前委員長、そして事務局長の絶大なるご協力をいただき、勇躍10名の委員が彼の地に参集した。
初日のメインイベントは、太宰府天満宮境内にて開催した委員会である。永年お宮様に梅が枝餅を奉納している歴史のある茶店の一角にて執り行われた(写真参照)。いつもの委員会も場所が替わると議論百出。喧々諤々 前向きの意見で大いに成果が上がった。
その夜の懇親会を経て、二日目は佐賀県唐津、呼子方面の視察に出た。今まで幾度となく、福岡をはじめとする北部九州には来ているのだが、大体がその後は南に下り熊本ないしは別府、大分。或いは福岡で用事を済ませて、そのまま帰郷というルートが多い。筆者にとっては、初めて西に旅程を辿るものであった。
ひとことで言い表すことは容易ではないが、玄界灘と浮かぶ島々が齎す海と空との コントラストが絶景であり、いにしえからの半島、大陸との海路が透けて見える様な想いに させられた。日本三大松原の一つである虹の松原と唐津城を遠景する鏡山と、東松浦半島突端の七ツ釜から拡がる大パノラマに、言葉を失った。呼子のイカの美味さと、朝市の雰囲気を堪能したことは言うまでもない。
福岡、博多での訪日観光客の多さに比して、彼の地でのそれは数少なかった。日本と東アジアとの分厚い歴史が詰まり、絶景と美食が満載のこの地をより世界に喧伝すべきと感じた。
著者:古澤 徹(シニア会員)
掲載日:2024年06月27日