Voice 社名の由来
昨今「パーパス経営」という言葉が注目されています。よく耳にするSDGs(持続可能な開発目標)などのサスティナブルな取り組みへの関心の高まりが、きっかけになったようです。
企業は、業績のみならず、自社の存在意義を明確にし、いかに社会に貢献するかを定め、それを経営の軸として事業を行うことを求められます。
当社は2000年に旅行業ライセンスを取得。10年前から営業していたツアーオペレーター会社を統合し、社名を「パーパスジャパン」に変更しました。当時の思いは、この社名が「目的のある旅を取り扱う旅行会社」と認識してもらえると考えていました。しかし現実は違い、お客様に由来を説明して初め意味を理解していただけるのが現状でした。冷静に考えてみると、「目的・日本」では何の会社か想像することもできないようでした。当時の思いは、旅を目的別に商品化することで差別化をはかりたい。お客様に目的意識を持った旅行をしていただきたいと考えていたことが命名の理由でした。私自身、目的を持った旅をすると能動的になり、他国の文化や人とのふれあいを求め積極的に行動し、帰国した後は人間力が増したような感覚を覚えました。「旅の目的」を明確にすることで、帰国後、得るものが多くなると感じていたからです。
当社では現在も様々なコンテンツの商品を企画しています。コロナ明けの今期は、取引の約50%がリピーターのお客様からご利用を頂き、御蔭様で2019年度売上ベースの70%まで回復致しました。開業34年目を迎える来年は、パーパス経営を改めて考え、多様化するお客様のご要望・目的に応えられるよう、仕入れ力を強化し様々な商品を作り続け、企業の存在意義を明確にしていきたいと思います。更に、世界で活躍できる新たな観光人材の育成を、持続可能な経営課題とし、改めて意識したいと思います。観光業は人とのつながりで成り立っている素晴らしい仕事です。今後、日本の観光業において世界と連携できる人材を育てることは、業界が発展していくうえで不可欠です。そのためにも国際的な視野を持ち、平和を維持しながら働ける人材の教育が観光業の発展に必要なことと考えています。

著者:酒井 修一(株式会社パーパスジャパン)

掲載日:2023年12月28日