Voice 本当の老後?遊びと仕事の二刀流
今年大学卒業してから40周年となり、40周年の記念イベントが母校で開催される。10周年、20周年と若い時は気にもしないが、30周年、40周年となるとサラリーマン人生の終盤からゴールに向かっており、退職後のことが気になってくる。同期のサークルの仲間と月1回のゴルフや年に1回の飲み会となると定年の話、健康の話が中心だ。

先日久しぶりに前の会社の上司に誘われ飲みに行った。子供たちが巣立って孫の話や健康、そして夫婦の会話が中心だった。私はというと、まだ長男は巣立ったものの、まだ次男と娘がいるが、次男は家には週の半分帰ってくる。娘は大学生生活を謳歌している。妻と2人の生活が中心になりつつある。今まで家族5人で毎日騒々しく過ごしていたので、どことなく物寂しい感じがする。その上司曰く、『子供たちが巣立って、夫婦2人だけになった時が本当の老後だよ。何を話してよいか分からなくなるよ。毎日が日曜日だと曜日の感覚もずれるし、何か一生懸命になれるものを持っていると良いよ』と。

その時は読もうと思って買った本を読めずに、本棚にそのままの本もかなりある。引退したら読もうと思っているが、読めるのだろうか。妻も旅行業界なので、旅行は共通の趣味として楽しむことが出来る。コロナ禍海外に出られない時に、もっと国内旅行をしておけばよかったと後悔している。まだまだ行ってないところが多すぎて、順番に家内と優先順位をつけている。ただ問題は私がゴルフ優先になってしまい、なかなか行き場所が決まらない。結婚前に1度だけゴルフを一緒にやったことがあるので、久しぶりにゴルフを勧めたが、『興味ない』ときっぱり。ゴルフをやるには学生時代の仲間や業界の友人がいるので問題ない。まだまだ有名どころでプレーしてない国内のゴルフ場がいっぱいあるので、1つずつつぶして行こうと思っている。今年9月の霞が関C.Cでプレー出来たことには大感激だった。伊集院静氏のコラムを偶に目にするが、世界中のゴルフ場でゴルフを楽しんでいるようで、羨ましい限りだ。海外のゴルフ場も同様にいくつか行ってみたいところがあるので、いつか必ず行こうと思っている。海外へ友人とゴルフへ行った時も観光せずに、空港からゴルフ場に直行なので、ほとんど観光したことがない。妻とは海外旅行は元気なうちに行こうと話しているので、その時はゴルフ抜きで観光しようと思う。

若い時と比べると食事の量が食べられなくなった。年を重ねてくると量はいらないので、国内旅行をしながら地元の美味しい料理とお酒を家族や気の合う仲間と楽しみたい。パリで白ワインを飲みながら食べた牡蛎、イタリアで食べたパスタとても美味しかった。また是非行きたいものだ。美術館巡りも良いし、60歳になる前にスキューバダイビングのライセンス取得したものの、コロナ禍でやる機会がなかったので、是非トライしたい。年取ると諸々の数値が悪化してくるが、何をやるにしても健康第一なので、節制は必要だ。まだまだ老け込む年齢ではなく、幸い私はまだ現役で仕事をしながら遊びができる。コロナによって大きなダメージを負ったが、仕事柄海外に行く機会も多いので、旅行を仕事にしていることに本当に感謝している。この年齢だから楽しめる遊び方や仕事のやり方があるはず。貪欲に遊びも仕事も全力で取り組みたい。達成感をもって幕引きが出来るまで二刀流でやり切ろうと思う。日本を旅行でもっともっと盛り上げていきましょう!

著者:菊地 司(株式会社ジェイバ)

掲載日:2023年11月21日