Voice 今年も「おとりさま」で福を掻き込む熊手を購入!
  11月11日、最近中国では「独身の日」と呼ばれ、毎年ネット通販各社による大規模なセールが行われ、日本でも「1」が並ぶことから「ポッキー&プリッツの日」「棒ラーメンの日」「チンアナゴの日」なる記念日となっているそうな。こじつけの妙に感心するばかりであります。私にとっては、「1」が並ぶのはどうでもよいのですが、大事な日です。
そうです今年の「酉の市」が開催される日なのです。

私は生まれも育ちも下町、東京都台東区であり吉原の入り口にあたります。お祭りやイベントが通年で盛んで、その中でも「酉の市」はワクワク感が大きいお祭りなのです。浅草鷲神社(おおとりじんじゃ)を起源発祥とし、鷲神社は天日鷲命(あめのひわしのみこと)、日本武尊(やまとたけるのみこと)をお祀りした由緒正しい神社です。現在では「おとりさま」として親しまれており、来る年の開運、授福、殖産、商売繁盛をお祈りするお祭りです。
今年の11月は酉の日が2回なので、11日を一の酉、23日が二の酉となります。よく酉の日が3回あると火事が多いなんていいますよね。早速11日に家族で楽しんできました。

目的は2つ。鷲神社参拝と毎年変化を見せる縁起物の「熊手」を購入し、来年の福を「かっこむ」「はっこむ」こと。売り手さんが音頭を取り、一緒に大きな声で商売繁盛を高らかに唱えることで、来年の運気を取り込みます。社長の立場になってからは、毎年「熊手」に願いを込め、夢を託すようにしています。最初は小さなものから徐々に大きなものにしていきます。その間、商売の成果がいま一だったなと思う時には、購入先を思い切って変えたこともあります。一度生気のない顔色の悪い目ヤニをたくさん付けたおじいさんから購入してしまい、その後不幸が訪れたことがあり、運気を呼び込める人かどうかを見極めることが大事ですよ。今の購入先「酉一(とりいち)」さんは埼玉県浦和市の業者さんですが、私とは相性が良く、結構願いが叶うので、コロナ禍を含め、早3年のお付き合いです。熊手は縁起物なので、購入時に値切ることはないのですが、今年は昨年と同じサイズで1万円高くなっていました。言い値なので何とも言えませんが、諸物価高騰のおり、仕方ないかと。写真をご覧ください。5万円を奮発しました。2万円をスタートに、3万円、昨年4万円ときて、今回5万円です。自分でもどこまでいくのか、アリ地獄のようでもあり、怖さも感じますが、やみつきにもなってきました。妻ともマンションの狭い部屋には入らないから、どこかで終着点が必要かもと言っています。ちなみに5万円の上は、7万円、その上は・・・わかりません。(怖!) 熊手破産しないように気をつけます。

2つ目は、大好きな露天(夜店)で、ベビーカステラ、大たこ焼き、広島風焼きそば、イカ焼き、牛串などなど、食べ歩くことです。あとで考えるとそんなにおいしくなくても、その場の雰囲気でおいしくなるんですよ。これって、旅の醍醐味と一緒ですよね。(笑)
でも、あろうことか今年は露天の営業時間が21時までだったんです。こんな決まりは過去になく、日付が変わるまで熱気あふれて営業していたんですけどね。これも近隣からのクレームがあったからなんでしょうか。これも一つのオーバーツーリズム問題かもしれませんね。実際に外国人の姿も多く、参拝時に一歩通行なのに、反対方向から平気な顔で逆行してきたので、思いっきり注意したら言葉が伝わりませんでした。やれやれ。
私が並んでいた露天商から、材料切れで私のところで打ち切られたのは、もっと憤慨しました。おなかが減っていたので(ショック)

皆さんも是非「おとりさま」経験をお勧めします。そして「熊手大きくしようプロジェクト」に参加しませんか。破産しても責任は負いませんが。(笑)



 

著者:百木田 康二(東武トップツアーズ株式会社)

掲載日:2023年11月12日